こんにちは、ロジカル・アーツの西田です。
今回は、Account Engagementのオートメーションルール設定時に間違えやすい否定ルールについて解説します。
はじめに
オートメーションルールを使用して、以下を例にプロスペクトの絞り込みを行います。
【要件】
Aイベント参加者リストに入っているプロスペクトで、
Bイベント参加者リストまたはCイベント参加者リストに入っていないプロスペクトを洗い出す
オートメーションルールとは
Account Engagementでの自動化を実現する際に用いられるツールの一つです。
オートメーションルールは、指定した条件に基づいて自動的にプロスペクトを抽出し、様々なアクションを実行することができます。
オートメーションルールのルール設定は[いずれか一致]と[すべて一致]の2つの一致種別があります。
[いずれか一致]はいずれかの条件に一致する結果を返します。その結果は、条件1と条件2のいずれかに一致しています。
[すべて一致]はすべての条件に一致する結果を返します。条件1と条件2の両方に一致しています。
事前設定
① Aイベント参加者リストに、下記3名のプロスペクトが入っている状態
山田 太郎
佐藤 一郎
田中 花子
② Bイベント参加者リストに、下記のプロスペクトが入っている状態
山田 太郎
③ Cイベント参加者リストに、下記のプロスペクトが入っている状態
佐藤 一郎
オートメーションルール設定
①否定ルール:いずれか一致パターン
[ルール]一致項目:すべて一致
Aイベント参加者リストのメンバーである
および
ルールグループ:[いずれか一致]
Bイベント参加者リストメンバーではない
[または]
Cイベント参加者リストメンバーではない
[アクション]カスタム項目値を変更
結果
Aイベント参加者リストに一致⇒3名全員
Bイベント参加者リストメンバーではない⇒佐藤 一郎、田中 花子が一致
または
Cイベント参加者リストメンバーではない⇒山田 太郎、田中 花子が一致
⇒ルールグループ:[いずれか一致]設定のため、全員ルールに一致してしまい、想定の結果ではありません。
つまり、[いずれか一致]条件で否定ルール(次のメンバーではない)にすると
Bではない:Cはルールに一致
Cではない:Bはルールに一致
BC以外:BでもCでもないので、これもルールに一致
⇒ 結果、全員ルールに一致することになります。
代わりに[すべて一致]条件と否定ルール(次のメンバーではない)を使用します。
②否定ルール:すべて一致パターン
Bイベント参加者リストまたはCイベント参加者リストに入っていないプロスペクトを洗い出すには、[すべて一致]パターンでルール設定する必要があります。ルールは次のようになります。
[ルール]一致項目:すべて一致
Aイベント参加者リストのメンバーである
および
ルールグループ:[すべて一致]
Bイベント参加者リストメンバーではない
[および]
Cイベント参加者リストメンバーではない
[アクション]カスタム項目値を変更
結果
Aリストに一致⇒3名全員
Bイベント参加者リストメンバーではない⇒佐藤 一郎、田中 花子が一致
および
Cイベント参加者リストメンバーではない⇒山田 太郎、田中 花子が一致
⇒ BにもCにも入っていない田中 花子のみ一致し、希望の結果となりました。
つまり、[すべて一致]条件で否定ルール(次のメンバーではない)にするとシンプルに
BでもCでもない:ルールに一致⇒BC以外がルールに一致となります。
終わりに
[すべて一致]条件で、否定ルール[次の値を含まない]または[次の値と等しくない]を使用すると、not (A or B)のため、いずれかの条件に一致する全てのプロスペクトを除外します。
誤認しやすい否定ルールですが、今回の例を参考にオートメーションルールをさらに活用してみてください。