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クラウド監視とは? 複雑なシステムの安定稼働を支える鍵

こんにちは、ロジカル・アーツの 眞泉です。

ビジネスの成長とともに、クラウド上でのシステム運用がますます重要性を増しています。しかし、その一方で、システム障害の可能性に対する懸念も高まっています。すべてのシステムがクラウドで構築され、リリースまでのスピードが早くなってますが、クラウド上の複雑なシステムの安定稼働を求める上でそれらの運用とクラウド監視(モニタリング)は欠かせない業務となっています。デジタル化が進み、障害によって停止してしまうと重大な影響が発生するシステムが増えたことで、ITサービスのモニタリングの重要性が高まっています。

この記事では、クラウド監視が注目される理由とは?システムの安定稼働を支え、問題の早期発見から障害復旧までをサポートする、その重要性を探ります。

クラウド監視とは?

利用しているクラウドサービス(AzureやAWS)の機能を利用してソフトウェアやサービスが問題なく安定稼働しているかを監視(モニタリング)することです。代表的なクラウドサービスのAWSやAzureでは、サービスとして提供されるインフラやリソース類の管理は、クラウドサービス提供事業者側で行います(AWSの場合は責任共有モデルとなっています。詳しくはこちらを参照してください)。そのため、監視は不要ではないかと思われがちですが、クラウド環境でも、システムの安定稼働を見守ることや問題の早期発見、システムの素早い復旧といった観点からも監視(モニタリング)は重要です。

クラウド監視ではクラウドサービス、社内ネットワーク、インターネットそれぞれの監視が必要となるため、従来のオンプレミス環境向けの監視体制では運用が成り立ちません。また、Amazon Web ServicesGoogle Cloud、Microsoft Azure などの各クラウドサービスを併用する複雑なマルチクラウド環境下では、コントロールがより困難となります。

そこで、クラウド環境の課題に特化して効率的に監視するためのソリューションが求められています。

クラウド監視の重要性

現代のビジネス環境では、クラウドコンピューティングが広く利用されており、企業はビジネスの要となるデータやアプリケーションをクラウド上で運用しています。しかし、クラウド上でのシステム運用には多くのリスクが伴います。例えば、サービスの停止、データの損失、セキュリティの脆弱性などがあります。こうしたリスクを管理し、ビジネスの継続性を確保するためには、クラウド監視が不可欠です。

クラウド監視とは、クラウド環境でのシステムやアプリケーションの動作を監視し、異常を早期に検知することで、問題の発生を未然に防ぐための取り組みです。監視対象には、サーバーの稼働状況、ネットワークトラフィック、アプリケーションのパフォーマンスなどが含まれます。クラウド監視を行うことで、システムの可用性を向上させ、ユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。

システムの安定稼働とは何か?

システムの安定稼働とは、システムやアプリケーションが意図した通りに正常に動作し、ユーザーにサービスを提供し続けることを指します。これは、システムの可用性、信頼性、およびパフォーマンスに関する重要な要素です。

クラウド環境では、システムが複雑化し、さまざまな要因によって障害が発生する可能性が高まっています。例えば、ネットワークの問題、サーバーの障害、アプリケーションのバグなどが挙げられます。これらの障害が発生すると、サービスの停止やデータの損失など、重大な影響を及ぼす可能性があります。

そのため、システムの安定稼働を確保するためには、クラウド監視という手法が重要です。クラウド監視を通じて、システムの異常や障害を早期に検知し、適切な対応を行うことで、システムの安定性を高めることができます。これにより、ビジネスの継続性を確保し、顧客満足度を向上させることが可能となります。

問題の早期発見がなぜ重要なのか

ビジネスにおいて、システムの異常や障害が発生した場合、それが放置されると大きな影響を及ぼす可能性があります。問題が放置されると、サービスの停止やデータの損失などが発生し、顧客や利害関係者からの信頼を損なう可能性があります。そのため、問題が発生した際には、早期に検知し、迅速に対応することが極めて重要です。

問題の早期発見により、影響を最小限に抑えることができます。例えば、システムの監視を行い、異常が検知された場合には、それを早急に報告し、問題の解決に向けて迅速に行動することが可能です。このように、問題の早期発見はビジネスの継続性を確保し、顧客満足度を向上させるために不可欠な要素です。

障害からの素早い復旧の必要性

ビジネスにおけるシステムの障害は避けられないものです。しかし、その障害から素早く復旧することができれば、影響を最小限に抑えることができます。障害が発生した場合、システムが停止し、ビジネスの運営に支障が生じる可能性があります。そのため、障害から素早く復旧することが極めて重要です。

障害からの素早い復旧には、なによりも障害の原因を特定するための迅速な原因究明が重要です。障害の原因を素早く特定するためにクラウド監視(モニタリング)が必要となってきます。

クラウド監視ツールの活用方法

クラウド監視ツールは、現代のビジネス環境において不可欠な要素となっています。このツールを効果的に活用することで、システムの安定稼働を確保し、問題が発生した際の迅速な対応を可能にします。クラウド監視ツールの活用方法には以下のようなポイントがあります。

  1. 監視対象の選定: クラウド監視ツールを導入する前に、監視対象となるシステムやアプリケーションを明確に定義します。重要なパフォーマンス指標や監視すべき領域を把握し、それに基づいて監視設定を行います。

  2. リアルタイム監視: クラウド監視ツールを使用して、システムやアプリケーションの稼働状況をリアルタイムで監視します。ツールが提供するダッシュボードやグラフを活用し、監視データを可視化することで、異常を早期に検知することが可能です。

  3. アラート機能の活用: クラウド監視ツールは、異常や障害が発生した際に自動的にアラートを発信する機能を備えています。適切なアラート設定を行い、異常が検知された際には適切な担当者に即座に通知されるようにします。

  4. 監視データの収集と分析: クラウド監視ツールを使用して収集された監視データを定期的に分析し、システムの健全性を評価します。過去の監視データを参照し、トレンドやパフォーマンスの変化を把握することで、問題の早期発見や予防策の立案に役立ちます。

実践的なクラウド監視の手法

クラウド監視を実践する際には、以下のような手法を活用することが効果的です。

  1. リアルタイム監視: システムやアプリケーションのパフォーマンスをリアルタイムで監視し、異常を早期に検知します。リアルタイム監視を行うことで、問題が発生した際に即座に対処することが可能となります。

  2. ログ監視: システムやアプリケーションのログファイルを監視し、異常やエラーの発生を検知します。ログ監視によって、障害の原因を特定し、迅速な対処を行うことができます。

  3. ユーザーエクスペリエンス監視: ユーザーの利用体験を監視し、サービスの品質を評価します。ユーザーエクスペリエンス監視によって、ユーザーからのフィードバックを収集し、サービスの改善に役立ちます。

  4. インシデント対応プロセスの整備: 障害が発生した際の対応プロセスを事前に整備し、迅速な復旧を実現します。インシデント対応プロセスには、担当者の役割や責任、連絡先などが明確に定義されていることが重要です。

これらの手法を組み合わせて、効果的なクラウド監視を実践し、ビジネスの安定稼働を確保しましょう。

まとめ

ビジネスの成長に伴い、クラウド上でのシステム運用がますます重要性を増しています。しかし、システム障害の潜在的なリスクも高まっており、これらのリスクを管理し、ビジネスの継続性を確保するためには、クラウド監視が不可欠です。クラウド監視は、システムの安定稼働を支え、問題の早期発見から障害復旧までをサポートする重要な取り組みです。

オンプレミスにもマルチクラウドにも対応している、IT統合モニタリングツールを活用することで、効率的なクラウド監視を実現できます。このような製品は、一般的にリアルタイムの監視やアラート機能、監視データの収集と分析などを提供し、ビジネスの安定稼働を支えます。ビジネスの成長と安定性を追求する上で、クラウド監視は強力な味方となるでしょう。

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