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Amazon Connect についてまとめてみた

こんにちは、ロジカル・アーツの井川です。

今日は最近問合せの多い Amazon Connect について、自身の勉強も兼ねてまとめていきたいと思います。

Amazon Connectとは?

Amazon Connect とは公式によると、このように説明されています。

Amazon Connect は、音声とチャットのための単一の統合コンタクトセンターを通じて シームレスなオムニチャネルのエクスペリエンスを提供します。*1

これだけですと少しイメージが付きづらいので、単語の意味を確認していきたいと思います。

オムニチャネルとは何でしょう?

オムニチャネルとは、店舗やイベント、ネットやモバイルなどのチャネルを問わず、 あらゆる場所でお客様と接点をもとうとする考え方・戦略のことです。*2

オムニチャネルで使われるチャネルには、店舗・HP(通販サイト等)・SNSなどがあり、それぞれをつなげる仕組みです。 例えば店舗とウェブサイトを連携することで、顧客情報・在庫情報をフルに、活用することが出来ます。

つまり、Amazon Connect を使用することで簡単にコンタクトセンターと外部のCRMをつなげることができ、シームレスに使用できるということですね。

従来のコンタクトセンターシステムと何が違うのか?

  • 初期費用が必要ない
    • Amazon Connect の初期構築費用が一切かかりません。電話番号と環境さえ作れば気軽に始めることが可能です。
  • シンプルな料金形態で使用することが出来る
    • 従量課金制となっており、使用分のみが請求されるコンタクトセンターシステムを導入することが出来ます。
  • スモールスタートを行い、必要に応じて拡張することが可能
    • 新規システムの導入になるため、トラフィックのボリューム感が分からないと行った時に有効です。

どんなCRMと統合できるのか?

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https://d1.awsstatic.com/webinars/jp/pdf/services/20180516_AWS-BlackBelt_Amazon-Connect.pdf より抜粋

エコシステムとはデベロッパーやベンダーが平等に利益を得られる協業形式のことです。*3

上記画像の通り、Salesforce Service Cloud、Zendesk Support 等様々なCRMに対応しています。既にCRM等をお使いの方は「CRMAmazon Connect 」と検索してみると、対応可否が分かると思います。

また、AWSとのデータベース DynamoDB と連携しCRMなしで情報を表示することも可能です。

どんなことが出来るのか?

  • ACD機能(着信呼自動分配)
    • 電話がかかってきたら、自動で音声を再生できます。
  • IVR機能(自動音声応答)
    • 番号を押すと自動で分岐を行います。
  • 自動録音機能
    • 通話の内容をリアルタイムで保存することができます。
  • 自動テキスト読み上げ(Amazon Polly)
    • 文字を入力すれば、自動読み上げにも対応しています。
  • 既存電話番号へ転送電話
  • 顧客情報の照合
    • オペレーターが変わっても問合せ内容が残っていれば対応ができます。
  • 高稼働時間の確認
    • 通話ログの分析を行えば稼働時間の高い時間帯を割り出すことが可能です。

電話番号は何が使えるのか?

  • 直通ダイヤル(DID)番号
    • 050
    • 03(ただし住所を証明する書類の提出が必要となる)*4
  • フリーダイヤル(Toll-Free)番号
    • 0800
    • 0120

ナンバーポータビリティはできません。

その他世界各地(米国・オーストラリア・香港・英国)の番号も利用可能です。

新たにAWSアカウントにサインアップされる方には無料枠がある

AWS 無料利用枠の一貫として、サインアップした日から12か月間、下記の内容が無料となります。

  • 1か月あたり90分のAmazon Connect 使用量 無料
  • リージョンのローカル直通ダイヤルイン(DID)番号1つ*5 無料
  • 1か月あたり30分のローカルインバウンドDIDコール*6 無料
  • 1か月あたり30分のローカルアウトバウンドコール*7 無料

詳細についてはこちらをご覧ください。

まとめ

簡単にはなりますが、Amazon Connect についてまとめてみました。ご興味のある方は実際に触ってみるのもいいかもしれません。私もデモ環境を構築してみましたが、電話番号を発行して各部署につなげるまでとても簡単に構築することが出来ました。新たにアカウントを作成される場合は無料枠もあるので、おすすめです。

参考になれば幸いです。

参考サイト

[AWS Black Belt Online Seminar] Amazon Connect 資料及び QA 公開 | Amazon Web Services ブログ

https://d1.awsstatic.com/webinars/jp/pdf/services/20180516_AWS-BlackBelt_Amazon-Connect.pdf

https://ec-orange.jp/ec-media/?page_id=15379

【図解】オムニチャネルとは?クロスチャネルとの違い・代表的な事例 - Intage 知る Gallery

料金 - Amazon Connect | AWS

*1:https://aws.amazon.com/jp/connect/ より抜粋

*2:https://ec-orange.jp/ec-media/?page_id=15379 より抜粋

*3:https://ec-orange.jp/ec-media/?p=23780 より抜粋

*4:利用者を確認するために、AWSのサポートセンターへリクエストを行う必要があります。

*5:各リージョンにて利用できる電話番号のこと

*6:インバウンドDIDコールとは着信(直通ダイヤルに限る)のこと

*7:アウトバウンドコールとは発信のこと